8/pLanet!!の可能性(または1stライブの感想とか)

 先日(三週間前)の8/pLanet!!の1stライブの感想を軽くまとめておこうかなと思ったら、予想以上に長くなってしまったのでブログに投げておくことにしました。

 正直感想ってほどのものでもないくだらないクソポエムですが、自分がハニプラの1stライブで一体何を見て何を感じたのか、それを誰かに知ってもらえて、更にもし共感や興味をも覚えてもらえたらならば幸いでございます。

 それでは以下より本編です。

 

 

 

 

 いいライブだった。本当に、いいライブでした。

 もちろん個人的には、ですけども。

 そして、万人にそう思って貰えるものだったかどうかにもあまり自信はありません。正直なところ……。

 でも、これは確かにエビストのライブでした。

 紛れもなく、8 beat Story♪というコンテンツがどういうものなのかというのをきっちりと表現出来ていたライブでした。それだけは間違いがありません。

 それが計算なのか、天然なのかはわかりませんが、とにもかくにも自分が最初に8 beat Story♪という作品に感じた魅力がそっくりそのままこの現実でのライブにも立ち現れていたのです。

 

 

 正直に言うならば、今回のライブは別に完璧な出来で、完全に完成されたライブというわけではありませんでした。

 見た人が圧倒されて、魅了されて、心臓を鷲掴みにされて人生が狂ってしまうような、そんなライブという程ではなかったことは確かです。

 悪かった点を挙げろと言われたら、いくらでも挙げられます。

 歌詞間違い、振り間違い、声が出てないとか、マイク入れ忘れたり、息切れなんかも目立っていたし、音響酷かったり、音響酷かったり、いやもう音響本当に……。

 粗のないライブだったとはとても言えません。

 ……でもね、だからこそ良かったんですよ。

 だからこそいいんじゃあないか……、って感じでもあるんですよ。

 緊張しすぎて声が出なかったり震えたりするのも、振り間違いも、全力で踊りすぎての息切れも、噛み噛みだったり打ち合わせたはずの内容が飛んだり先走りがちだったりする自己紹介やMCも全部、そうだからこそ良かったり、光ったりするものがあるんですよ。きっと。この今この時だけは。でも、音響だけは本当にもうちょっとどうにかして欲しかったかな!

 別に新人のパフォーマンスは拙くあるべきだとかは思っていませんし、拙さを全肯定するつもりもありません。

 クオリティは高ければ高いほど、ステージングだってもっと上手であればあるほど自分の喜びも増したことでしょう。

 それに最初から、もしかしたら凄いアイドルかもしれないということを望んでいなかったといえば嘘になります。

 自分が身を持ち崩すほどに惹かれた最初のアイドルは、今思えば1stライブで舞台に立ったその瞬間から物凄いアイドルでした。

 彼女達――8/pLanet!!にも、ひょっとしたらそういうアイドルかもしれないという期待を少しは抱いていました。

 そういう観点から見ると、彼女達の今回のステージはその期待には届かないものであったことは否定しようがありません。

 ……だけれども。先程も言いましたが、そうであるからこそというのを強さに出来るのも、またアイドルだと思うんです。

 アイドルの特権であり、才能なんです。

 拙さも、未熟さも、およそ欠点としか呼べない何もかもを、それでも自分達の全力の結果として、光り輝く何かに変えることが出来る。

 そうすることの出来るアイドルというのもきっと、凄いアイドルだと思うんですよ。凄いアイドルとしての素質であり、才能であり、可能性なんです。

 しかし、そうは言ってもそれはあまりにも漫画的すぎるだろうとか、現実味がないなどと思われるかもしれません。

 自分も、自分で書いてて改めてそう思います。

 現実はアイドルアニメそのまんまじゃねえんだぞ、と。

 でもね、でも、もしかしたらそれが8/pLanet!!なのかもしれないんですよ。

 そういうアイドルなのかもしれないんです、彼女達は。

 虚構なのか真実なのかわからない、その狭間に物語を打ち立てて夢を見せる。

 それこそがアイドルで、それこそがアイドルだと思って、自分はそういうアイドルの姿に魅了され、それを追いかけてこんなところまで来てしまいました。

 もちろん、それこそがアイドルの全てと主張するつもりもないし、そんなことがあるわけもありません。

 人それぞれ、グループそれぞれ、アイドルそれぞれ魅力や惹かれる部分は千差万別でしょう。

 それでも、自分はやはり物語を作れるアイドルが好きです。

 それが果たして嘘か真実なのかはわからないけども、そんなのどっちだっていいと思えるくらいの輝きを纏った物語を見せてくれるアイドルが大好きです。

 フィクションの中に現実を作り、現実の中でフィクションを越えるような、そんなアイドルをこそ追いかけてみたいんです。

 そして、今回自分はハニプラのライブの中に確かにその可能性を見出したように思いました。

 拙くて未熟でも、全力で真っ直ぐなライブ。

 自分達の発展途上さを、そのまま魅力と輝きにまで変えられる、物語の中の嘘のような力。

 それをハニープラネットは持っているのかもしれないと、今回のライブを見て自分はそう感じたのです。

 そしてそれこそは、ハニプラだけでなく8 beat Story♪というコンテンツ自体が作品の中で発露していた魅力そのものなのです。

 拙くて未熟で、荒削りな部分ばかりなのに、それでも全力で真っ直ぐ進んでいくその姿がどこか魅力的で愛おしく思えて、応援したくなってしまう。心が動かされてしまう。

 そんなエビストの特異な魅力を、作品の内ばかりではなく外へ飛び出しての活動でも同じように見せることが出来る。

 それが計算だとしたならば大したものです。計算ではないのならさらに奇跡的なことでしょう。

 そんな奇跡の一端のようなものが見えたかもしれない……見えたような気もする……うん……。エビストの、ハニプラの1stライブは自分にとってそういうものでした。

 

 

 ……とまあ、こうして長々と美辞麗句ばかり並べ立てて褒め称えてはきましたが……実は実際本当にそうだったのかについてイマイチ自信を持って言い切ることがまだ自分には出来なかったりもします。

 自分にはこんな風にとても良いライブとして、マイナスポイントもプラスに変わって映りましたが、全ての人にそう見えるのかと言われるとそういうわけでもありません。

 見た人全てを黙らせるような暴力的な程の実力と凄味に満ち溢れていたわけではないですし、むしろ単なるよくある二次元アイドルコンテンツのライブの中の一つで、それも実力はイマイチな方と見なされても正直それを否定しきることは出来ないでしょう。

 ダンスの振り付けはしっかりしていて、相当練習してきたであろうことが窺える見事なものでしたが、それだって他と比べて抜きん出ているというほどではありません。

 歌も特別に上手いというわけでもない。

 舞台演出が優れているというわけでもないし、ステージ上での世界観が作り込まれているというわけでもありません。音響だって酷かった。

 ユニットメンバーのトークも緊張でガチガチだし、MCが特別面白いなどということもありません。

 今この時点で他と比べてこれ!と言えるほど優れたものは正直なかったですし、それを理由に期待外れと思われても仕方の無いことかもしれません。

 自分自身も、どこかで薄くは感じたその気持ちを誤魔化すために、今まで長々と自分の感じた良い部分だけを拡大して書いてきたのかもしれない、とも思わないでもありません。

 ……だけれども。

 それでも尚、消すことの出来ない自分の中の確かな気持ちとして、どうしようもなく「彼女達がアイドルに見えてしまう」というのがあるのです。

 他と比べて突出して優れたところもない、輝かしい才能があるのかどうかもよくわからない、あるのは一生懸命さと真っ直ぐさくらいな彼女達が、自分にはどうしてもアイドルに見えて仕方ないのです。

 目が離せなくて、応援したくなって仕方がないのです。

 それが一体何なのか、どういう感情なのかを上手く説明出来ないのですが……、とにかく理屈ではなく、感覚に訴えるような何かを彼女達――ハニープラネットは確かに持っているんです。

 アイドルなんです。

 アイドルになる才能としか言いようがない。

 それを、それだけを多分ハニプラはしっかり持っているんです。もしかしたら、今ある同じような二次ドルユニットの中でも一番かもしれないほどに。

 他には殆ど持っているものがあるのかどうかもあやふやですが、ただ一つだけ一番大事かもしれないものを持っている。

 ハニプラがそういうユニットであることは、自分にとっては確かであるということだけはハッキリ言い切れます。

 

 

 しかし勿論ですが、それだけを武器に今後この業界を渡っていくことは出来ないでしょう。

 彼女達のアイドルとしての輝きは確かではありますが、それはまだまだ小さいもので、見てくれた人全員にも、そしてまだ見てくれない人達の目にも止まるという程ではありません。

 これから益々、休まずに磨いていかなくてはならないものでしょう。

 ですが、同時に今回のライブを見て感じた確かなことはもう一つあります。

 それは、きっと、確実に、彼女達の実力はここで、こんなところで留まるものではないという成長への可能性です。

 そればかりはあの会場にいた、自分だけではない多くの人も感じてくれていたことだろうと思います。

 今は小さなステージで、実力だってイマイチかもしれなくても、これから活動を続けていく内にもっと大きな会場で、もっと大勢の観客の前で、今以上の実力で歌って踊ることが出来るかもしれないという伸び代は、彼女達のパフォーマンスからそれはもうビンビンに感じました。

 確かに、今の彼女達の実力は他の大きなコンテンツのものと比べるとまだまだ始まったばかりでイマイチかもしれない。

 しかし逆に言えば、始まってまだ四ヶ月で、まだ三回目のステージで、しかも初めてのワンマンでここまで出来ているということでもあるんです。

 その事実は結構、馬鹿に出来ないのではないかなと思います。

 内でも外でも、成長性だけは爆発的に秘めている。

 それはきっと保証出来る事実です。

 しかし今回のライブではまだ、凄いと感じるほどのことは起きなかった。それも確かです。

 でも、次は起きるかもしれない。

 あるいは次の次にでも。次の次の次でも。

 きっと、彼女達の中と外の何かが釣り合った時に、もしかしたら凄いことが起きるのかもしれない。

 そう思わせる何かだけは、秘められしポテンシャルだけは、十二分にハニープラネットは持っていました。

 

 

 などとまあ、ふわふわしたことばかりを言ってここまで皆様を煙に巻いてきましたが、一番肝心なことを自分は言い忘れておりました。

 何よりもね、楽しかった。

 楽しかったんです、ハニプラのライブは。

 ライブの間中は上に長々書いてきたような細かいことが全部吹き飛ぶくらい本当に楽しかった。

 久しぶりに汗をかいて、喉が涸れて、立っていられなくなりそうなほどに、ハニプラのライブを自分は全力で楽しみました。

 本当は何も難しいことなんていりません。それだけで十分なんです。

 彼女達のパフォーマンスには人を楽しませられるだけのパワーが確かにあって、自分もそれを見て十二分に楽しんだし笑顔になれました。

 次にライブがあったら絶対にまた行こうと思うほどに。

 一番大事なのはやはりそこで、そしてそれだけは間違いなく味わえた。

 それが一番嬉しかったし、それだけでも本当に自分にとっては満足で、とても素敵なライブでした。

 

 

 さて、ここまでダラダラと取り留めもなく感想を書き殴ってきましたが、いい加減書きたかったこともようやく尽きてきたので何か良い感じにまとめて終わりたく思います。

 いずれにせよ、何より楽しくて今後の成長への可能性も感じる良いライブではありました。

 ですが、このままで終わられても困ることもまた確かです。

 次があるならもっともっと、今回よりもいいライブが出来るはず。そう信じてはおります。

 それでも、今回見えた可能性や背負った期待を次に、その更に次へも繋げていくためには、より一層の努力が必要となるでしょう。

 ハニプラもいつまでも可能性だけは感じる……という立場ではなく、それをしっかり開花させていかなくてはならないでしょう。

 果たして既にビッグな夢を叶えた先輩達の輝きへの憧れだけでこの先やっていけるのか、自分達のオリジナルスターな輝きを手に入れることは出来るのか。

 期待のような不安のような何かが入り混じった気持ちで今後も見守ることにはなりそうです。

 しかし一方で、その期待と不安の混ざった旅路こそが、彼女達のたった一つのオリジナルスターでもあるのです。

 自分は別にハニープラネットが、自分がかつて夢中になって追いかけたユニットと全く同じ道を辿って、全く同じ風になって欲しいと願っているわけではないのです。

 彼女達がそんな風になれるかもしれないと思って追いかけているわけでもないのです。

 人が自分以外の誰かになれないように、ハニープラネットはきっとハニープラネットにしかなれないし、ならなくてはなりません。

 そもそも始まった位置から違うのに、同じ道など辿れるわけもありません。

 初めての1stライブは500人の観客の前で、それでも緊張でガチガチになりながら、8人横に並ぶだけで一杯になるような大きさのステージで、一着しかない衣装を着て踊る。

 ハニープラネットはそういう場所から始まっていくユニットです。

 そんなところから始まって、ひたむきな真っ直ぐさと可能性だけで、どこまで進んでいけるものかまだ全然わからないそんなユニットなんです。

 そして、そうであるからこそ出せる輝きや魅力に今、きっと、満ち溢れているのだと思います。

 自分もきっと、そういうところに惹かれてもいるのです。そんなところから始まるハニプラの、オリジナルな輝きに。

 だから、彼女達にはこれからもそれを磨いていきながら、より大きな場所を目指して全力で走り抜けていって欲しいと思う。

 そう願っていますし、応援しています。

 そしてその走り抜けていく道はきっと楽しくて、素晴らしいものになるでしょう。

 その背中を応援するこちらにも笑顔と勇気を与えてくれるような――。

 8 beat Story♪と8/pLanet!!の1stライブは、そんな未来の可能性が垣間見えるような本当に素晴らしいライブでした。

 ……まあ最後の方やたらクサくなりましたが、とにかくそんな感じでした!

 

 

 さて、ここまで長々とお付き合いいただきありがとうございました。

 感想らしい感想にもなっておりませんが、これを読んでハニプラのライブやハニプラ自身の魅力について何か少しでも伝わってくれたらいいなぁということを願っております。

 そしてもしエビストとハニプラに興味を持っていただけたならば是非、ゲームからでも、配信中の音楽等からでも何でもいいのでコンテンツに入っていただいて、このデコボコしていながらも今何よりも光輝いているアイドルの旅路を一緒に応援してあげてください。

 きっと元気になれて、勇気をもらえる。生きる気力をもらえる。

 それは保証します、それこそハニプラから元気と勇気をもらった己の身をもって。